攻撃結果の比率計算式の検証(2)
この記事の概要
本記事は連載回数未定の連載記事で、メダロットSの攻撃結果の比率検証を取り扱います。 連載2本目の今回は、(成功力 : 防御力 : 回避力) = (1:1:1)となる場合の攻撃結果の比率結果の共有です。
結論
- (成功力 : 防御力 : 回避力)比だけで攻撃結果の比率が決まる
- (回避 : カスリ : 防御 : ヒット : クリティカル)比は(5% : 15% : 76% : 3% : 1%)
詳しくは後述しますが、今回の(1:1:1)事例では、オペレーターとフェニックス(ともに99)の組み合わせと、コウモリとホーネット(ともに0)の組み合わせの2水準でデータを取りました。 2水準作った理由は、この比だけで攻撃結果の比率を論じることができるかどうかを確認するためで、まったく同じ結果になることが期待値です。
結果として、どちらの水準でも同じ比率となるようでした。 グラフや表では、2水準を同一母集団と考えた結果も記載しています。 また、当該条件での攻撃結果の比率が整数%であると考えた時の予想確率も載せました。(回避 : カスリ : 防御 : ヒット : クリティカル)比は、(5% : 15% : 76% : 3% : 1%)です。
条件設定
(成功力 : 防御力 : 回避力) = (1:1:1)となる場合の比率を計測するため、パーツやメダルを慎重に選出する必要がありました。 いろいろ検討しましたが、結果的に下記画像のようになりました。
ポイントは、攻撃パーツの成功 = 防御側の脚部射耐 = 防御側の脚部回避 = 966 としたことです。 ゆえに脚部に求められる条件(射耐と回避が同じ)が厳しく、所有パーツが限られる事情からペチコート(射耐966、回避966)を選ばざるを得ませんでした。 なお色が真っ黒なのは、画像認識の誤判定を避けるためです。
合わせる攻撃パーツは、バイカラー2(成功946)に成功+20したものになりました。 また図らずも威力が967と、966に近いものになっています。 当初検討では成功900を狙ってバイカラーを使っていましたが、続く検討でもバイカラーファミリーを引くことになるとは思いもしませんでした。
メダルはスピード性格に統一し、オペレーター(しゃげき99)、キャット(同50)、コウモリ(同0)になりました。 成功バフが乗らないことが必須条件ですが、念のため威力バフがかからない性格としてスピード性格を選びました。 ガード性格やアシスト性格でもいいのですが、たまたま現状のスキルレベルが条件に近く、資源をあまり使わずに済んだためこのラインナップになりました。
防御側は、耐性バフ、回避バフが乗らない性格で、補助スキルとして毎ターン回復のためのなおすを伸ばせるものを選びました。 パティシエ(補助レベル計150)、ウォーリア(同100)、フェニックス(同99)、カマキリ(同50)、ホーネット(同0)です。
以上で、メダルの選び方だけで様々な(成功力 : 防御力 : 回避力)比を作り出すことができるようになりました。 詳しくは今後紹介します。
余談として、当初は回避率を見ようとパーツ成功・回避が900である組み合わせ(バイカラー、フナヅカー)でデータ計測していました。 ただより整った条件を見ておきたく、前述する966合わせデータを追加計測することにしました。 こちらの条件は、(成功900 : 射耐882 : 回避900)でした。 いつか陽の目を見ることがあるかもしれません。
こそこそデータ計測しています。パーツ成功・回避は900にし、攻Lvと防Lvだけで水準を作ります。確認したいのは防Lvを変えた時の傾向(予想:Lv高で回避割合増)と、成功・回避比が同値の例(同じ割合になる)です。
— lux (@medarotter_lux) 2022年8月10日
10試合計測したものをDONEにしていますが統計的には100試合分(2000件超)欲しいです。 pic.twitter.com/vuZZdN1cdE
計測手段
計測手段は以前ツイッターでご紹介した通りです。 現在はより改良して、精度を上げてあります。
リア様の検証にかかわり、https://t.co/y2F49MkukC を改造して、オンエキ収録から攻撃結果を判断するツールを作りました。もう少し精度を上げたいですね。 「回避」は青く背景に混じりますし、「ヒット」は現れないので判断が難しいです…。#メダロットS #リアリラ pic.twitter.com/sjlgvaCJuv
— lux (@medarotter_lux) 2022年8月7日
スマホで収録した動画はクラウドに上がって、パソコン上で画処理され結果ファイルができます。
— lux (@medarotter_lux) 2022年8月10日
結果ファイルは条件ごとにまとめられて件数一覧になります。
これが全部自動で回るようになっていて、収録だけすればデータが得られる仕組みです。
余談
データを計測する過程で、メダロットSの辞典には書かれていないものの、メダロット8,9シリーズのようにCG-MAX時にバフ効果が乗るのではないかと恐れていました(参考:システム - メダロット9攻略wiki)。 それもデータで確認します。
データ数は少ないものの、CG-MAXにはならないはずのターン7までのデータと、CG-MAXになっていても不思議でないターン25以降のデータで傾向に差がないかを見ます。 なお、一部データではMF Cアブソーバーを貼っていたので品質は良くないです。
やはりデータ数が少なくてまだ何とも言えないところです。 ただ、先ほど求めた「だろう率」から、カスリや防御がずれているように見えます。 こちらは別途品質の高いデータを揃えて確認していくべき課題です。
余談の余談
成功900、回避900(、射耐882)として計測した、こちらの検証結果報告は誤報でした。 片方の条件に、含まれるべきではない「数合わせのための貧弱機体を攻撃した時のカウント」が多数含まれていました。 貧弱機体ではクリティカルが頻発するのでその影響が乗っています。
全結果データはこちらです。 射耐までは合わせていなかったので、クリティカル率は明確に優位差が出ました。
— lux (@medarotter_lux) 2022年8月22日
信頼区間は率が0や100に近いほど狭くなるのでクリティカルは分離されましたが、防御は分離できなかったです。
カスリは、判断が難しいところです…。 pic.twitter.com/4oncuLyHvD
まとめ
攻撃結果の比率について、下記が分かりました。
- (成功力 : 防御力 : 回避力)比だけで攻撃結果の比率が決まる
- (回避 : カスリ : 防御 : ヒット : クリティカル)比は(5% : 15% : 76% : 3% : 1%)
今後は、(成功力 : 防御力 : 回避力)比を変えていって分布がどう変わるかを確認していきます。 目下、(成功力 : 回避力)比だけで(回避 : カスリ : 他)が決まるのか、(成功力 : 防御力)比だけで(クリティカル : 防御 : 他)が決まるのか、そういったものを追っていこうと思います。 ただ、今後のデータ品質に影響を与えうるCG-MAX時のバフ有無を先に決着付けたいと思います。