luxのメダロットブログ

ダメージ計算検証ほか

ガチャの辛さと向き合う

 

この記事の概要

この記事は、私の過去約2年間のPUガチャ当選確率(以降、実績率)*をまとめた記事です。 私が運の悪さで2,565個ものルビーを浪費している一方で、メダTuberは運の良さで480個ものルビーを節約できたことが分かります。 そして、この結果と種々のきっかけから、ガチャと向き合う姿勢を都度変えていった理由を説明できると思っています。 またメダロットSにおけるPUガチャの数学的まとめについても記しました。 最後に付録として、私が挑戦したPUガチャの記録を公開します。

注: 特に説明がない限り、PUガチャのPU機体当選(表示率1.2%)のことを指します。 ★3当選(表示率3.0%)などではありません。

* 正しそうな記録が取れている2020年4月30日~記事発表2022年5月15日の期間に対してまとめています。 それ以前の期間については、当選時のスクリーンショットのみなどの不完全な記録のため集計から外しています。 詳しくはPUガチャの記録参照。

 

この記事を書くに至った背景

昨年は、この試みをTwitterで発表していました(下記:本稿と集計開始期間が異なる点に注意)。 現在はブログサイトを持ったので、Twitter上で表現しづらかった種々の情報を交えて記事に起こそうと思い筆を執りました。

 

ガチャ排出実績

私のアカウントの実績率は、現在0.82%(=22回当選/2,688回抽選)です。

図は抽選回数毎の実績率の変化です。 集計開始直後のスペナグメノーグ当選以降、4連続の爆死(目的の機体を得られないままルビー枯渇、もしくはあきらめた)を経るなどして率を下げ、現在まで1.2%を上回ったことはありません。 なお図中(1745,0.86%)の点は昨年のツイート時点のものです。

この実績率0.82%(=22回当選/2,688回抽選)を表示率1.2%と比較すると、

  • 3回出てほしい抽選回数に対して2回しか出ていない (=0.82% / 1.2%)
  • PU当選に平均367個のルビー(約120連)が必要 (=2,688 / 22 * 3)
  • 22回当選しているが、本来は33回当選しているはず (=2,688 * 1.2%)
  • 22回当選のためなら、本来は1,833回抽選で済む (=22 / 1.2%)
  • 実績率の悪さのせいで2,565個ものルビーを浪費した (=(2,688 - 1,833) * 3)

どの見方をしても悲惨な結果です。 偏差値で言うと31.8です。 先のツイート時点(偏差値36.9)でもなかなかの悪さでしたが、この一年弱でさらに減らしました。 この偏差値31.8は、下位3.5%に当たるそうです*。 つまりプレイヤが1万人いたら350人くらいはこれかこれより悪くなることを意味します。 まったくないことはない確率であることは分かったものの、いざ自分が1万人中350番目くらいに運が悪いのですよと言われても、かんたんには信じられないものです。 昨年のレポートよりも悪くなっているので、悪いことがこうも続くかというのもいぶかしいところです。

ところで表示率(PU当選確率)は本当に1.2%なのでしょうか?

* EXCEL上で NORM.DIST(22, 2688*1.2%, SQRT(2688*1.2%*(1-1.2%)), TRUE) を計算。 なお、昨年時点では下位9.6%でした(1万人中960番目くらいに運が悪い)。

 

メダTuberのガチャ排出実績

たまたま選んだ私のアカウントだけが悪かっただけなのかを確認するために、他の例を見たくなります。 メダTuber(シュシュ配信用およびリア様配信用アカウント)のガチャ排出実績を見てみます。

私が調べた限り、メダTuberがガチャを廻した配信はこちらのとおりです。 すべてを追い切れているかどうかわからないので、もし見逃しがあったら教えていただきたいです。

そして同様のアプローチをしてみました。 彼女たちのアカウントの実績率は、現在1.76%(=6回当選/340回抽選)です。

この実績率1.76%(=6回当選/340回抽選)を表示率1.2%と比較すると、

  • 2回出てほしい抽選回数に対して3回も出る (=1.76% / 1.2%)
  • PU当選に平均170個のルビー(約60連)が必要 (=340 / 6 * 3)
  • 6回当選しているが、本来は4回しか当選していないはず (=340 * 1.2%)
  • 6回当選のためなら、本来は500回抽選が必要 (=6 / 1.2%)
  • 実績率の良さのためで480個ものルビーを節約できた (=(500 - 340) * 3)

うらやましい結果です。 これだけ当たる様を見せられれば、ガチャ訴求としても申し分ないでしょう(「これだけ当たるなら、俺も私も廻して当てよう!」となるわけです)。 とはいえ、いい結果は続かないでしょうから、そのうち250連天井まで行く様子を配信するだろうと思います。

さて偏差値は59.6で、上位16.9%に当たるそうです*。 つまりプレイヤが1万人いたら1690番目くらいに運がいいことを意味します。 十分良さそうですが、上には上がいるものですね。

また恣意的な抽出になるですが、(240, 68.5)の点を見た時は、過去の傾向も勘案し、公式配信では必ず50連までにPU機が出るようになっているのではないかなどと思ったものです**。 この場合の偏差値68.5は、上位3.2%***で、つまりプレイヤが1万人いた場合に320番目くらいに運が良い状況でした。 メダTuberたちほどの幸運の星の下では不思議ではない確率なのでしょう。 現に私のアカウントの事例と同じくらいのレア度であり、いいほうに振れたか悪いほうに振れたかの違いだけです。

* EXCEL上で 1-NORM.DIST(6, 340*1.2%, SQRT(340*1.2%*(1-1.2%)), TRUE) を計算

** あくまでガチャ抽選ですので、こういういい事例もあるでしょう。 今後の公式ガチャ配信の傾向を見守ります。 余談ですが、この資料はこのブログのために作ったものではなく、ガチャ企画が配信された時から作り続けているものです。 毎度50連までに当選している様を見たときには「おや?」と思ったものです。

*** EXCEL上で 1-NORM.DIST(6, 240*1.2%, SQRT(240*1.2%*(1-1.2%)), TRUE) を計算

 

ガチャと向き合う姿勢の変遷

メダロットSのガチャはPU機体を得てこそだと思っています。 現在、パーツのステータスはインフレ傾向にあり、毎週のように過去の最高値を更新していたり、既出のHvパーツ同等性能の非Hvパーツが出たり、マルチアビリティなMC機体が出てくる傾向があります。 そういったガチャ新規登場機体は、SLとして出ることもあります。 ただそれらは常設であり、PU機体を狙う抽選の副賞で得られる期待があります。 やはりPU機体を得て戦力を蓄えたいものです。

しかし、その実績率が他プレイヤより悪いようだとなると、姿勢を変えねばなりません。 この悪さを誰も補償してくれるわけではないので、生存戦略を変えるしかないのです。 私のアカウントでは実績率は0.8%であり、今後も変わらないのだとするしかないのです。 巷では、出るまで回せば100%だなども聞きますが、おすすめしません。 メダロットSは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。

初期の姿勢

かつてからルビーは大切に扱っていて、単に旧作主人公機だから、単に見た目が好きだから、単にイベント特効だからといってガチャを廻すことはしませんでした。 これは3DSシリーズを触った経験があるなどで、すでに使ったことがあったから、3DSで造形を確認できるからです。 初3Dの機体も、いつかコンシューマ版で見られるのでいいです。 メダロットSだけでしか採用されないというのはもったいないでしょう(コラボ機体はしかたないでしょう)。 そしてイベント報酬は足で稼ぐ方針です。

見た目の件で言うと、大好きなウィンドクラップは♂型ぼうがいクリアの雄でしたので戦力増強のために廻しましたし、大好きなガイラインはイベント報酬だったので、ルビーは消費しませんでした。 次点以降も好きなメダロットは居るのですが、所有欲まではあまり駆り立てられませんでした。

私はむしろボス機体を中心に回していました。 全般的にステータスの数値が良く強そうであるためと、コンシューマ版で実際に強かったためです。 古くは脚のためにビーストマスターやスペナグメノーグを廻しました。 スパゲティはその後の多脚ボスラッシュで、相対的に優位性を欠いていますが、ヴァジュラーはいまだに一線級だと思っています。 その他のボス機体も、大半は廻しています。

ただ当時から、PU当選率は悪いなと思っていました。

姿勢変化1: 2021年7月ごろ

この間、同じような姿勢でありつつ、たびたび有償ガチャを廻して、あきらめていたPU機体の希望の部位だけが得られるなどありました(トブンダー、シャインシールド、など)。

しかし、良くないと思っていた実績率の悪さを明確な数値にしレポートした昨年7月ごろから姿勢を変えました。 実績率が悪いので、ほかの人と同じ選択眼ではルビーが足らず、また現金もいくら必要になるかわからなくなったためです。 実績率下位9.6%ですので、それ相応の生存戦略が必要だったのです。

具体的には、単に強いだけでなくポリシーに従った機体でさらに絞り込むことにしました。 実際に、狙って得たにもかかわらずポリシーに合わずに倉庫の肥やしになっているものがあるためです。

姿勢変化2: 2022年1月末

メダロット24周年の11月末~メダロットS 2周年の1月末にかけて、目玉機体が連続で出てくるだろうことは予測していました。 その間、オリンディアース、イマジンカイザーなどの強機体を中心にPUに臨みつつも、可能な限り貯石につとめ、2022年1月20日には1,000余の貯石ができている理想的な状態を作ることができました。 しかし、グレインを得るのに240連、クロスメサイアZを得るのに160連と、ルビーにして1,200個を要しました。 課金は免れたものの、貯石していたダストルビーを全部消費し、貯石?していた未クリア超襲来の報酬を必要としました。 この際、これほどまでに運が悪いのかと絶望を覚え、以降、いったんPUガチャを追いかけるのをやめて距離をとることにしました。

※正月の有償ガチャでは、新規の一式を5体(チアフルバニーのジンジンブレード含む)を得るなど、相変わらず非常に良い成果を出していました。

※期間内に初登場したPU機体は、チアフルバニー、ウルトラシウム、セブンスラッガー、オーロラクイーン、ピジョンブラッド、オリンディアース、イマジンカイザー、グロザムティーガ、エイシイスト、グレイン、クロスメサイアZです。 この間、環境を変えうる強い機体が多かった気がします。

姿勢変化3: 現在

現在は「手持ちのパーツをどう活かすか」を考えることにしました。 長くプレイしていて、有償ガチャでは有益なパーツが手に入っている*ので、工夫次第で面白い戦い方はいくらでもできます。 これはモノクロさんの書き込みに沿うものですし、あるい椋さんのようにひとつの構成**のまま長く楽しむ実例もあります。

今は、次に得るべきPU機のためにより積極的に貯石しています。 新技が面白そうだからと廻すことはないですし、もちろんイベント特効だからといって廻すこともしません。 毎週魅力的な機体が出ている一方で、私の選球眼は非常に厳しいものになっています。

幸いルビーはたくさん配られているので、天井到達分(750個)を所有しておけば必ず所望の機体を得ることが可能です。 実績率が低いための生存戦略です。 目下、パーティクルの再登場を待っています。

* 割がいいとはいえ、今後も有償ガチャと付き合うかは検討中です。 予告していた2周年のSPECIALガチャも、2周年メダポンの過多周回やグレイン、クロスメサイアZの後遺症で気分が乗らず、結局やらなかったのです。 今にして思うと、両機体をPUで狙うことなく、有償ガチャで狙えばよかったのかもしれません。

** なおこちらの構成は、仮想敵として扱うべきトルネードアンチエア構成のひとつの完成形だと信じています。 もちろん、扱うプレイヤの腕も問われるのですが。

 

PUガチャの数学的まとめ

メダロットSのPUガチャリリース頻度とPU総機体数からいろいろな数値傾向を導出します。

(1) サービス開始からの経過日数に対するPUガチャ数の変遷

毎週どの程度のPUガチャが新登場・再登場しているかの傾向です。 経過日数が増えるにつれ新・再登場PUガチャ数が多くなっている様(青棒の密度が濃くなっている様)が分かります。 ちょっとしたフィッティング*をかけたものを赤線で示しました。 最近ではPUガチャ数は、平均毎週3個くるようになっているようです。

また、ガチャのうち再登場が占める傾向を黄色線で示しました。 こちらから再登場PUは平均毎週2個くるようになっています。 一方、ガチャのうち新規が占める傾向は赤線と黄色線の差ですが、これはリリース開始時から1付近であり続けています。 過去傾向から言えることでしかないですが、今後新規が定期的に複数体出続けることは考えづらいです。 ただ、今後も新規PUが毎週1体は出てくることが期待されます。

とはいえ、現在107機体あり毎週1機体ずつ増えていく以上、PU機体の再登場はそれ自体がレアな出来事になっています。 前回古いPU機体の常設化を求めたのは、こういった計算に基づきます。

* 図式は省略しますが、このガチャ数の総数の傾向を作り、二次関数フィッティングをかけ、その数式を微分した一次関数を、ガチャ数の傾向を示す式として採用しています。 さらに細かくいうと、PUガチャ開催期間は考慮に入れていません。

(2) PUガチャ抽選回数に対する当選確率

PUガチャを何回廻せばどの程度の確率でPU機体が得られるかの期待値です(再録)。 こちらのツイートも一緒にご覧になるといいと思います。

 

まとめ

私の過去約2年間のガチャ排出実績と、メダTuberの配信時のガチャ排出実績をまとめました。 いずれの成果も、今後ウォッチし続けるものです。

また、この結果と種々のきっかけから、ガチャと向き合う姿勢を都度変えていった理由を説明しました。 生存のためには、向き合う姿勢を都度変えなくてはならないです。

またメダロットSにおけるPUガチャの数学的まとめについても記載しました。 もっと他にも出せそうでしたが、よりわかりにくくなってしまうのでこの程度にしました。

 

付録: PUガチャの記録

完全に単なるおまけのページです。 以前のツイートでは、どのPUガチャを回したかを伏せて公開していました。 今回は、より伝わりやすいよう実名公表しています。 あきらめたガチャについてももれなく記載しています。 ただ有償ガチャの戦果は書いていないので、このリストにないPU機体もいくらか所有しています。