威力、成功のダメージ寄与とダメージ乱数幅の推定#2
この記事の概要
前回(#1)に引き続き、ストーリー 第4部 第6章 ロボトル6-1 ヒメダッカーx3 ベリーハードに対してハーモニーLv90で攻撃した時のダメージを計測し、この条件における威力、成功のダメージへの寄与の解析結果、おまけでダメージ乱数幅、(かすり, 防御, ヒット, クリティカル)のダメージ比の追加データが掲載されています。
前回(#1)では寄与率を求めていましたが、本エントリー以降ではより一般的な表現として関数形式の表示に改めます。詳しくは前回までのおさらいを参照ください。
前回までのおさらい
- ダメージの威力寄与
2点しか取れていないので一次関数であると想定しています。 なお、99%信頼区間は、このグラフにおいてエラーバーで表現されています。
- ダメージ(かすり) = 0.79 * 威力 + 226.00
- ダメージ(防御) = 1.54 * 威力 + 44.00
- ダメージ(ヒット) = 1.53 * 威力 + 430.00
- ダメージ(クリティカル) = 2.14 * 威力 + 604.00
- ダメージの成功寄与
2点しか取れていないので一次関数であると想定しています。
- ダメージ(かすり) = 0.70 * 成功 -181.00
- ダメージ(防御) = 0.55 * 成功 + 277.00
- ダメージ(ヒット) = 0.77 * 成功 + 380.00
- ダメージ(クリティカル) = 1.05 * 成功 + 554.00
- ダメージの乱数幅
- 乱数幅は[7.0%, 8.2%]
- ただし、クリティカルの場合に[9.8%, 10.5%]の傾向と、[10.9%, 11.7%]の2つの傾向あり
些末な変化点ですが、rate_m→rate_min, rate_p→rate_maxと変更しています。
- かすり・防御・ヒット・クリティカル間の関係
- (かすり, 防御, ヒット, クリティカル)のダメージ比は、ヒット時を1.00とすると、(0.52, 0.72, 1.00, [1.39, 1.40])
est_mid_midは、est_mid_min(est_mid_mから改め)とest_mid_max(est_mid_pから改め)の平均をとった値で、乱数影響を除いたダメージ推定結果です。かんたんのため、今後たびたび登場します。
試行内容と仮説
- 威力、成功のダメージへの寄与
前回までのおさらいにあるよう、威力、成功へのダメージへの寄与は2点しか取れていない都合上、一次関数か否かを特定できていません。今回はデータを2点追加し、4点取ってわかる傾向をまとめます。4点が一直線上に並べば、計測した範囲においては、一次関数であると説明できます。 そうでない場合は、この検証をより繰り返し、説明できるようにしていきます。 本来は+1点でも多くのことが分かりますが、計測にあまり手間がかからないので+2点取りました。
追加するデータは、容易に威力、成功のみを上げることができるメダロッター補正を利用しました。 これに#1同様、オプチカルやグラビティをかけた2点を追加します。
- 威力3点目: アズマLv20(右腕威力+157)
- 威力4点目: アズマLv20(右腕威力+157) + オプチカル
- 成功3点目: チトセLv20(右腕成功+129)
- 成功4点目: チトセLv20(右腕成功+129) + グラビティ
- ダメージ乱数幅
かすり、防御、ヒットでは[7.0%, 8.2%]、クリティカルでは2傾向出ており、まだ一般化できていません。今回は、上記の追加データからわかることがないか解析します。
- (かすり, 防御, ヒット, クリティカル)のダメージ比
上記の追加データに対しても、ダメージ比に変化がないか確認します。
威力、成功のダメージ寄与とダメージ乱数幅の推定#2
威力、成功のダメージへの寄与
威力、成功のダメージへの寄与は一次関数で表されるようです。 また下グラフ(ダメージの成功寄与#2)ではかすりダメージが防御ダメージに漸近していて、今後抜いてしまう可能性も感じました。
- ダメージ(かすり) = 0.80 * 威力 + 223.19
- ダメージ(防御) = 1.53 * 威力 + 47.32
- ダメージ(ヒット) = 1.53 * 威力 + 426.49
- ダメージ(クリティカル) = 2.12 * 威力 + 610.16
- ダメージ(かすり) = 0.70 * 成功 -183.22
- ダメージ(防御) = 0.55 * 成功 + 275.54
- ダメージ(ヒット) = 0.76 * 成功 + 382.45
- ダメージ(クリティカル) = 1.06 * 成功 + 544.29
ダメージ乱数幅
あまり傾向に差はありません。
(かすり, 防御, ヒット, クリティカル)のダメージ比
あまり傾向に差はありません。
今後の進め方
次回#3は(威力・成功)とダメージの関係について調べようと思います。 これは(威力とダメージの関係)と(成功とダメージの関係)の関係が和としてあらわされるのか、積としてあらわされるのか、いずれでもないのかを解きます。
もし和としてあらわされる場合は、ダメージの式に (威力の一次関数) + (成功の一次関数) が入ることを意味しますし、積の場合は (威力の一次関数) * (成功の一次関数) が入ります。
検証のためさらに複数のデータをとるとともに、予測が当てはまったかどうかを確認するためのデータも計測します。 その計測結果が、和での予測ダメージ、積での予測ダメージ、どちらと一致するかを確認します。 予測では積の関係だと思っていますが、どちらでもない場合はほかの種々の可能性を探る必要が出てくるのでとてもつらいです。
また、乱数幅と防御姿勢違いのダメージ比は、今後何かわかったことがあった際にレポートします。