luxのメダロットブログ

ダメージ計算検証ほか

メダロット8 ファンミーティング感想

 

この記事の概要

この記事は、"2014年"9月28日に行われた公式イベントメダロット ファンミーティング 2014(以降、ファンミ)についての感想記事です。 私もまさか7年半前のイベントの感想記事を書く日が来るなど思いもしませんでした。  おもにメダロット8 ロボトル日本一決定戦(以降、大会)と「齊藤P VS ほるまりん」スペシャトークショー(以降、トークショー)に触れています。動画およびこの記事が、メダロット8・9のロボトルシステムおよび開発者の再評価につながることを期待します。

また、動画にはいくらかの顔見知りの方やネットでの知り合いもいたりするのですが、当然ながら名前を記載しないようにしています。 (公式サイトに掲載されている大会ファイナリストの8名を除く。またファイナリストの方であってもTwitterアカウントとの紐づけなどは控えます。)

なお、当該動画はニコニコ生放送のコンテンツとして視聴いただけるものです。 視聴にあたっては有料会員となる必要があります(詳しい料金や契約体系、支払方法については公式サイトをご確認ください)。 そういった理由のため、画像コンテンツは一切入っていません。 当記事をフルに楽しむにあたっては会員契約いただく必要があります。

f:id:medarotter_lux:20220223081340p:plainwww.medarotsha.jp

live.nicovideo.jp

 

この記事を書くに至った背景

先日の記事で触れたよう、私はメダロット7以降、メダロットS オンラインエキシビジョンが出るまでは、ロボトル対人戦をやっておりませんでした。 なのでメダロット8,9のロボトルシステムは詳しくないです。 一方、巷ではメダロット9の大会がたびたび開かれている、メダロット9のゲームバランスが良いという評価(再評価)が出ているなどの動きがみられます。 メダロット8は、7からのシステム大改編作品であり、評価の高い9に続く作品として触れるべきと思い、情報を探ることにしました。

結果、当大会の動画はメダロット8のそれを体験できる非常に魅力的なものであるため視聴することにしました。 そして、そこで感じたメダロット8のロボトルの特徴と、トークショーの雑感を残しておく必要を感じて記事にしました。

 

ファンミ

詳しい概要は公式サイトをご覧ください。 イベントでは大会、トークショー、レアメダロット限定配信、メダロットシリーズスペシャル原画展、プレミアムグッズ販売、プレゼント抽選会といった企画が行われていたようです。 この記事では、動画として残っている大会、トークショーを中心に感想を書いています。

 

ファンミ 動画タイムチャート

動画を時系列で章立てしました。 約6時間におよぶ長い動画であるため、今後視聴される方がこの章立てを活用いただくことを期待します。

実際にはインタビューが時折挟まるなど綺麗に分けられないのですが、大会とトークショーに注目した場合においては十分かと考えています。 大会でのロボトルの模様は()内のURLから飛んでいただけるといいと思います。

0:00:00~0:24:57: 配信開始前の待機状態
0:24:58~0:42:35: 大会 レギュレーション説明
0:42:36~1:06:07: 大会 予選トーナメント 第1回戦(0:45:46~: 代表者対戦配信)
1:06:08~1:31:15: 大会 予選トーナメント 第2回戦(1:08:18~: 代表者対戦配信)
1:31:16~1:46:49: 大会 予選トーナメント 第3回戦(1:33:52~: 代表者対戦配信)
1:50:50~2:15:32: 大会 予選トーナメント 第4回戦(1:54:09~: 代表者対戦配信)
2:15:33~2:30:49: 大会 予選トーナメント 第5回戦(2:20:17~: 代表者対戦配信)
2:30:50~2:37:13: 休憩のため待機状態
2:37:20~2:53:28: トークショー
2:53:29~3:04:33: 休憩のため待機状態
3:04:34~3:22:19: 大会 準々決勝 第1戦目(3:09:55~: 配信)
3:22:20~3:42:03: 大会 準々決勝 第2戦目(3:24:33~: 配信)
3:42:04~3:49:55: 大会 準々決勝 第3戦目(3:44:18~: 配信)
3:49:56~4:05:38: 大会 準々決勝 第4戦目(3:52:39~: 配信)
4:05:39~4:26:08: 大会 準決勝 第1戦目(4:08:59~: 配信)
4:26:09~4:39:17: 大会 準決勝 第2戦目(4:28:09~: 配信)
4:39:18~4:52:36: 大会 決勝戦4:44:36~: 配信)
4:52:37~5:02:12: 大会 表彰式
5:02:13~5:07:16: 休憩のため待機状態
5:07:17~5:45:20: プレゼント抽選会
5:45:21~5:50:09: 番組終了表示

 

ファンミ 感想

大会 レギュレーション説明

詳しくは公式サイトに譲りますが、いくらかの使用禁止メダロット・パーツがあったようです。 DLCコンテンツは理解できるとして、そうでない【メダロット:ナイトアーマー】、【脚部特性:インターセプト】、【頭部パーツ:キレモノ】、【脚部パーツ:センテンス】、【MF:ステルスアタック】については、その理由が気になるところです。

(2/26加筆) べるくすさんが教えてくださいました。 数ある理由の中でも、ナイトアーマーのはく奪理由が可哀そうで泣くに泣けない感じを覚えました。

 

なお大会の参加者は、その対戦回数から256(=2^8)名みえたようで、会場に入ることができなかった方も勘案すると、その倍くらいはロボトル対人戦の機会を得たくていらっしゃったのだと思い感心しました。

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大会 予選トーナメント 第1回戦

No.1さん v.s. No.129さんの対決です(0:45:46)。 地形は岩場でした。 ともにガード機を利用する構成でした。 両陣営ともデストロイが機能して、盾は早々に落とされていきました。 結果はNo.129さんの勝利でした。

 

大会 予選トーナメント 第2回戦

No.2さん v.s. No.66さんの対決です(1:08:18)。 地形はホールでした。 No.2さんは完全ガードを貼るも、相手デストロイがヒットし、さらにリーダー機であったため早々の退場となってしまいました。 No.66さんの勝利でした。

 

大会 予選トーナメント 第3回戦

No.131さん v.s. 203さんの対決です(1:33:52)。 地形は森林でした。 No.131さんはリペアプラントとたすけるトラップを仕掛け、場を有利にしていました。 たすけるトラップはトラップアップで即強化され、結果相手コンシールパーツを破壊するなどもハイライトでしょう。 一方No.203さんはリバースで味方機を蘇生する、レストアでパーツを復活するなど長期戦の見据えた構成に見えました。 最終的には徹底したリーダー狙いが通り、No.131さんの勝利でした。

 

大会 予選トーナメント 第4回戦

No.108さん v.s. 132さんの対決です(1:54:09)。 地形は森林でした。 No.132さんは。開始早々がむしゃら3構成でリーダーと思しきメダロットを狙いに行きます。No.108さんは僚機がガードに徹しリーダーがMFソニックショット(プロミネンス)を放つ動きでした。 それに対しNo.132さんは執拗ながむしゃらでリーダーを徹底的に狙い、ガード完了の隙にリーダーを落とし決着しました。 No.132さんの勝利でした。

 

大会 予選トーナメント 第5回戦

No.37さん v.s. No.93さん(カスミさん)の対決です(2:20:17)。 地形は森林でした。 構成はどちらも似ており戦車脚のデスプロビデンスやサルベーションが見られるまがまがしいものでした(いわゆるMF構成のようです)。 No.37さんは3機体、No.93さんは2機体がチャージ行動、残るさくらちゃんZはリペアプラントで場を整え、デストロイでチャージ機の脚をはねます。 No.37さんは続いてMFガンスリンガー、ニードルショット、いっせいしゃげきで畳み込みます。 No.93さんのチームは壊滅状態ですが、返しに放ったMFタイラントが、不確定状態だったにもかかわらずリーダーを貫き、No.93さん(カスミさん)の大逆転勝利でした。

 

トークショー

こちらはあらかじめ集めた質問を基にした、齊藤Pとほるまりん先生へのインタビュー企画です(2:37:20)。 終始、齊藤Pがほるまさんの間に入って会話の流れを作っているのがとてもよかったです。

齊藤P向けの質問では、ロボトルシステムが肝いりであることをおっしゃっており感心しました。 とくに、旧作でのメダルの性格で勝手にターゲットが選ばれるシステムから、プレイヤ自らがターゲットを選択していくシステムへの変更と、結果として、サイレントリーダーシステムに行きついた流れが話されました。 こういった情報がプロデューサーから話されたことはよかったですし、ゲームの作り手の話はいままであまりなされていなかったのでとても新鮮でした。  またシステム再構成にあたって、プロトタイプをやり込んで作り込んでいったという発言には、本当に面白いものを作って世に出したいのだという心意気も感じました。 どのメダロット作品もこういうアプローチで作られていくことを願ってやみません。

さらにブラックビートル、ブラックスタッグのデザインが齊藤Pであるということは新鮮な情報です。 3Dモデル用のモーションアクターもやっていらっしゃったのは面白い話でした。 少し脱線しますが、メダロット7で確立したメダロットの3Dモデルやそのモーションが、こんにちメダロットSにも受け継がれていることは感心します。 願わくば、もっとコンボ演出に流れが出てほしいなど思いもするのですが、下手に変えて悪くなってしまうよりは、いいもの長くが基本ですね。

 

大会 準々決勝 第1戦目

ikkiさん(No.17) v.s. ラティさん(No.14)の対決です(3:09:55)。 例外的に、こちらはロボトル前の発言にも注目したいです。 ラティさんの「自分のポリシーを守って勝ちます」には「おっ」と思いました。 詳しくは説明しませんが、実際にポリシーを守っていらっしゃったので「さすが」との評です。 地形は森林でした。ラティさんの2番機がサイバーコアを敷き、回避力を強化します。 続いて相手フルチャージ機へすかさずMFシールを貼るなどで有利に進めていました。 また、ラティさん3番機は、比較的脚部の回避性能の高いムッチンプリンを装備しており、攻撃をスムーズに回避しているのが印象的でした(表示されていた確率は50%程度なので、純粋に引きが良かったのでしょうか)。 試合は、MFシールやぼうぎょシール、チャージドレインで場を作ったラティさんの勝利でした。

 

大会 準々決勝 第2戦目

スープさん(No.211) v.s. しろばらさん(No.64)の対決です(3:24:33)。 プレイ時間において、50時間ほどのスープさんと400時間近いしろばらさんの対照的な対決でした。 地形はサイバーでした。 しろばらさんがチャージプラントをまきつつチャージ、時折バグを挟み込み、有利な状況を作ってからチャージをし始める動きでした。 しろばらさん陣営の手堅さと、決定打はMFとするのだとのポリシーが垣間見えた試合でした。 徹底的に攻め込まれるも、スープさんのリーダーは耐えに耐え最後に一斉射撃を放つなど、とても熱い見せ場のある試合でした。 試合はしろばらさんの勝利でした。

 

大会 準々決勝 第3戦目

遠山さん(No.159) v.s. GOATさん(No.164)の対決です(3:44:18)。  地形は森林でした。 この試合のポイントは、なんといってもトルネアンチでしょう。 速度を完全に合わせたCFミサイル→トルネード→がむしゃらアンチエアです。 充填速度がとても速いので、何かしらのリーダー効果やメダリアの効果もあるのだと思いますが、鮮やかな試合運びでした。 試合は遠山さんの勝利です。

なおこれは私の想像ですが、遠山さんはおそらく予選トーナメントをこの戦法で固めていたように思います。 停止無効などで大打撃を与えられなかった場合に返り討ちにあうリスクがあるのですが、試合で精神力をあまり消費しない、周りの戦法をじっくり見る余裕のあるという意味で適当な戦法に感じました。 また、決勝になると公開試合なので都度戦術を変えたいわけですが、同時にほかの対戦相手を観察したり、構成変更の必要性をあらかじめ念頭に置いていたのではと感じました。 メダロッター自身のコンディションや大会レギュレーションを考慮した戦術と読みですね。

 

大会 準々決勝 第4戦目

ムサシさん(No.186) v.s. カスミさん(No.93)の対決です(3:52:39)。 地形は森林でした。 カスミさんはおそらく予選トーナメント 第5試合と同様の構成でした。 ムサシさんはフルチャージからタイラント、カスミさんは先と同じく2機チャージ、そしてさくらちゃんZがデストロイで盾を外すなどの動きをしました。 その後双方MFで攻撃をしますが、CGをフルチャージに頼ったため、ムサシさん側は被弾で2機が比較的早くに落ちてしまいます。 そこで勝負がついた気がします。 試合はカスミさんの勝利です。

 

大会 準決勝 第1戦目

ラティさん(No.14) v.s. しろばらさん(No.64)の対決です(4:08:59)。 地形はサイバーでした。 ラティさんは構成全取換えのMF構成、しろばらさんは先と同じ構成(MF構成)に見えました。 ここまで残ってらっしゃる方では、もうMF戦術への対応が準備されているようで、バグ(チャージ中断)やデストロイ(脚確定破壊)、チャージドレインといった手をきちんと準備しています。 試合は互いに手堅い構成であり拮抗していました。 しかしリペアプラントの毎ターン回復が後ろ盾になっているしろばらさんのほうが、長期戦ではなお硬さが出ました。 試合はしろばらさんの勝利でした。

また、解説時に齊藤Pがおっしゃっていた「パーツが強いだけではなく、そのタイミングを見極められることが強い条件」については、その通りだと思っています。 ラティさん2番機のMFスロットが「たいあたり」になってしまっていたのはおそらくミスで、急場でのセッティング変更などからくる焦りからなのではと推測しています。  ここが最適化されていたら、結果も変わり得たでしょう。

 

大会 準決勝 第2戦目

遠山さん(No.159) v.s. カスミさん(No.93)の対決です(4:28:09)。  地形はサイバーで、お互いにセッティングを変更し臨みました。 遠山さんはメダリアによるリーダー効果を変更したりとメダリア中心の変更をかけていたようでした。 メダリアはまだメダロットSに入ってきていない要素ですが、試合中相手に見えない要素で、戦術を大きく左右する働きを持っているように見えました。

試合では、カスミさんのコンシールが効果的に入る、リペアプラントが設置最大になるなど、流れははじめカスミさんにありそうでした。 しかし遠山さんの読みもあってか、リーダーへのがむしゃら、ねらいうちでの連撃、一斉射撃(リーダーチャージとフルチャージでゲージをリーダーに集中し、チャージバスターの威力に裏打ちされた一斉射撃で高破壊力)での必殺など火力の爆発が効き状況を一気に好転して勝利しました。

 

大会 決勝戦

しろばらさん(No.64) v.s. 遠山さん(No.159)の対決です(4:44:36)。 決勝戦も、セッティング変更を経ての決戦となりました。  地形は凍土でした。 遠山さんはこちらでも準決勝同様、リーダー効果とフルチャージからの高威力一斉射撃をリーダーに叩き込む戦術でした。 リーダー特定自体は運要素やタイミングがあると思うのですが、それでも相手の得意とする長期戦にハマってしまうことなく高火力で流れを強引に作り出すことに成功していました。 のちにおっしゃっていましたが、毎試合リーダーを即特定できていたそうです。 リーダーを読む能力とセンスに長けていたところもあるでしょうし、リーダーを推理する時間的、精神的余裕をしっかり持っていたことがポイントだったのではと思いました。

 

最後に

本来は、動画から感じたメダロット8の魅力を書いていきたかったですが、さすがに魅力を書けるほどの知識は身に付きませんでした(書いていることに対して間違いがあるのではないかとも思っています)。 とくにリーダー効果はストーリー攻略時に特に使わなかったので理解があいまいです。

ただ総じて、メダロットSと比較して"使える"パーツや戦術が限られているわけではなく、各機体がマルチプレイヤであっても良い点も考えると、対峙するたびに攻略をしっかり練らなくてはならないゲーム性の深さを感じさせます。

また齊藤Pがおっしゃった「プレイヤ自らがターゲットを選択していくシステムへの変更」や、メダリア、リーダー効果によるゲーム性の深さは、今後の記事のネタになり得るかと思っています。 (プライベートがにわかに忙しくなってきたのと、書きたい記事がまだたくさんあるのでいつになるかは明言しかねますが…)。

また私はこのイベントに出ておらず、動画で初めて知りましたが、齊藤Pのようなゲームシステム側の方が登壇されたのは新鮮でしたし、ロボトル対人戦を好むものとして非常に魅力的でした。 もっともっとロボトルシステムやゲーム性について話を伺いたいところです。

ただ、齊藤Pは現在のメダロットSにはかかわっていらっしゃらないそうです。 これだけ楽しく話もできて、システムをきちんと作り込める方がいないということは残念でなりません。 ご都合あるのでしょうが、せめてメダロットの日2022で、インタビューに登壇されるなどすればうれしく思います。 メダロットデザイン(ちゅがさん)、シナリオ(平野さん)、漫画(伯林さん)のインタビュー企画は2021でなされたのですから、ぜひロボトルシステムにもスポットライトが当たってほしいのです。